第12回 クォーツ時計の歴史 |
クォーツ時計が発明されたのは1927年です。 しかし、この時まだ集積回路が実用化されていなかったため、電子回路を真空管で構成していました。そのため、高精度は実現されたものの、時計全体の大きさが部屋1つ分に相当するほど大きくなってしまいました。 1958年 精工舎(現セイコー)がタンス大の放送用クォーツ式時計を商品化し、64年には15cm角位のポータブル卓上クォーツ時計を発売しました。 この時点で、クォーツの振動子は全長10cmの真空管に、電子回路はトランジスタ、ダイオードを使用したものにまで小型化されていました。 しかし価格は約13万円と当事の大卒初任給の半年分にあたり、とても庶民に手の出るものではありませんでした。 |